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擦り傷・切り傷の対応・処置法とは?

2018年3月11日(日)ちよだプラットフォームスクエアで第4回モイストケアフォーラムが開催されたので参加しました。

歯科でも歯の外傷に伴い顔を擦りむいたりして来院するケースがあります。

以前から、そのような場合の対応法、処置法に関心があったので受講しました。講師は文京区で開業されている手島玲子先生(てしまクリニック院長)。

以前は、傷口を消毒してガーゼを当てていました。これは乾燥状態では菌が繁殖できないため、傷口は消毒して乾燥させた方が治りがよいと考えられていたためです。

傷口から出る汁(滲出液)が組織の再生修復に重要で、ガーゼに吸い取らせてしまうと傷を逆に深くしてしまうので、キズパワーパッドに代表されるように湿潤環境での治癒が好ましいといわれるようになってきました。

擦り傷・切り傷の対応・処置法とは?

キズパワーパッドの都市伝説として講師の手島先生は、「一度張ったら4~5日はがさない」というのがあるが、毎日はがして傷口を水洗いして新しいものに交換するのが望ましいとのこと。ズイコーのハイドロコロイド包帯なら価格も安く、形も傷口にあわせてはさみで切れるのでおすすめです。

あせもやヒビなどの症状が出た場合は1日に数回交換するのが望ましいということなので、安いのは助かりますね。

かさぶたができた傷でも被覆材(ドレッシング材)で覆うときれいに治っていました。

滲出液が少なければズイコーのハイドロコロイド包帯(これ自身に粘着力あり傷に張り付きます)。

滲出液が多ければズイコーのプラスモイスト(白い面を傷口にあて絆創膏で止めます)。

擦り傷・切り傷の対応・処置法とは?

出血があり圧迫しても止まりにくい場合はズイコーのプラスモイストヘモスタパッド(白い面を傷口にあて絆創膏で止めます)。

ドレッシング材で被覆する前に傷口を水道水でよく洗い、砂や土は取り除く必要があります。消毒の必要はありませんが、砂や土は感染源になるばかりか組織に取り込まれて刺青になってしまいます。

 

講師の手島先生治療例がネットにアップされているので下記アドレスにアクセス。

http://www.wound-treatment.jp/new-data/2014-0919/1.pdf

 

※当院では、応急処置用にハイドロコロイド包帯とプラスモイストを用意しています。

 

ドレッシング材はAmazon等で購入できるので、ご家庭で購入していただき、交換していただくことになります。

 

二子玉川ステーションビル矯正・歯科

高見澤 豊