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医史跡、医資料館探訪記1    歯の博物館に行ってみた!

横浜市中区にある「歯の博物館」https://www.dent-kng.or.jp/chishiki/museum/ に行ってみました。

収蔵物はネットでもみることできます。https://www.dent-kng.or.jp/chishiki/museum/hanohaku.html

博物館は、神奈川県歯科医師会館の7階にあり資料室といった感じです。見学は予約制(無料)なので、これに先立ち3階の事務局に立ち寄り予約していた旨伝え、事務の方に案内していただきました。

横浜は開港にともない外国人居留地にアメリカ人歯科医W.C.イーストレーキが開業したことから、近代歯科医学発祥の地といわれています。

館内は撮影禁止*なので収蔵物の写真はありませんが、入り口で立派なガイドブックとを頂きました(写真1)。

*研究目的なら撮影可能といってました。当日、歯科大生が大学祭で発表に使いたいというので見学に来てましたが、収蔵物の撮影を許されていました。

医史跡、医資料館探訪記1 歯の博物館に行ってみた! 写真1.ガイドブック表紙

また、収蔵物の絵はがきが売っていたので購入しました(1500円税込み)。絵はがきは日本のもの5枚組みと西洋もの5枚組みの2セットあります。一部を紹介すると絵はがき1は江戸時代の

です。蜜ろうで型取りして模型を作り木を削って模型に合せます。かなり精密に作製できたようで入れ歯が粘膜に吸着したそうです。日本の入れ歯の歯は蝋石や象牙、人の歯を用いており、実際に咀嚼もできたようで磨り減った入れ歯も残っているそうです。これに対して西洋の入れ歯は審美目的のもので陶器でできていました。重いため落ちないようにスプリングがついています(絵はがき2)。木製の入れ歯は唾液を吸って臭ったという話を館長の大野粛英先生がされていました。

医史跡、医資料館探訪記1 歯の博物館に行ってみた! 絵はがき1.日本の木製義歯

医史跡、医資料館探訪記1 歯の博物館に行ってみた! 絵はがき2.西洋の陶器の義歯

主な展示は、お歯黒、日本と外国の口腔清掃道具(楊枝、歯ブラシ、歯みがき)、日本の民間療法、歯の塚、日本と外国の入れ歯(木、金属、陶磁、象牙、ゴムなど)、江戸時代の歯科、日本と外国の治療器具、近代西洋歯科医学の伝来、明治・大正・昭和の診療ユニット、歯の衛生週間ポスター、歯みがきの看板、広告、頭蓋骨などです。配布資料も多く、子どもの自由研究にもいいかもしれません。

二子玉川ステーションビル矯正・歯科

小児歯科担当 髙見澤 豊